« 2006年07月13日 | メイン | 2006年07月23日 »
2006年07月15日
2006年07月15日
輝いて 輝いて♪
[小さなものがたり]
水芭蕉の季節はもう終わってしまったわ
でもわたしいつまでも輝いていたいの
そしてあしたに向かって
どこまでもどこまでも歩き続けたら
どんなに素敵なことでしょう
投稿者 kiki : 08:29 | コメント (2) | トラックバック (0)
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
30 | 31 |
« 2006年07月13日 | メイン | 2006年07月23日 »
水芭蕉の季節はもう終わってしまったわ
でもわたしいつまでも輝いていたいの
そしてあしたに向かって
どこまでもどこまでも歩き続けたら
どんなに素敵なことでしょう
そんなことを考えながら歩いていると、雪渓の谷間に小さな水芭蕉を見つけました。全身から光を出して輝いていました
「ねえ、水芭蕉さん。あなたはどうしてそんなに輝いているの」
「女の子はいつまでも輝いていなければいけないのよ」水芭蕉さんが凛として答えました。
「わたし輝いていないわ」
「今からでも遅くはないのよ。わたしといっしょに輝きましょうね」
光のシャワーが薄いピンクのブラウスと茶色のスカート姿のわたしに降りそそぎました。わたしの肩までかかるやわらかな髪がふんわりと揺れました。金色のネックレスが光を反射してとてもまぶしいです。わたし自分でも輝いているのがわかりました。
「わあ、素敵。こんなこと初めてだわ」
わたしは両手を胸に合わせました。光がどこから出ているのか知りたかったからです。光は胸の奥底から出ているみたいです。
「きゃあ、わたしどうなるの」
「落ち着いて、kikiちゃん。光はあなたのこころから出ているのよ。今の気持ちを大切にして自信を持ってくださいね」
「今の気持ちって何なのかしら」
「それは女性としてのやさしい気持ち、おもいやり……。成女式の時教わりましたよね」
成女式。ああ、なんだか懐かしい感じがします。そういえばわたしもかすかに覚えています。少女から大人の女へ。
いつのまにか光は消えていきました。輝く水芭蕉さんもどこにもいません。でもわたし今までのわたしとは違います。
どうしてですかって。それは胸の奥に輝く光をもっているからです。
この光を消さないようにこれからも生きていこうと思います。
投稿者 kiki : 08:29 | コメント (2) | トラックバック (0)