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2006年04月16日
2006年04月16日
花見山午前4時
4月15日(土)早朝の花見山に行ってきました。
去年は休日がちょうどソメイヨシノ満開になりましたが、今年はほんのちょっとのところでずれてしまいました。でもトウカイザクラやレンギョウなどが見頃だったのでとても綺麗な花見山でした。いつもなら咲いているはずのハナモモがまだだったのが残念です。
花見山は休日ということもあり早朝からカメラマンであふれました。わたしは誰もいないところで、誰も撮影しないものを、たっぷり時間をかけて撮影したいのですが、花見山はその年ごとに微妙に違う風景を見せてくれるので、今年も行きました。早朝は大変なのでシーズンに一回くらいしか行けませんが晴天にも恵まれて楽しかったです♪
そういえば、去年は午前4時ころ花見山近くの駐車場に着いてしまいました。
駐車場には人影はなく、薄暗い遊歩道を歩いているのはわたしだけで、とても恐かったです。
すると「お嬢さん」とどこからか声が聞こえてきました。
わたしは振り向く暇もなく「きゃあ」と小さく叫んで走りました。
「やはりこんな早くから来るものではないわ。太陽が出てからでも十分ですもの」と内心思いましたが、もうすでに遅いみたいです。
「わたしどうなってしまうのかしら」と思いながら
「わたしは魔女よ。あなたなんかには負けないわ」
と精一杯の声を出しました。
「お嬢さん、一年前のことを忘れたんですか。あなたが悲しげな顔をして泣いていたので、わたし今日あなたが来ることを知って準備していたんですよ。あなたを喜ばせようとして」
「一年前のこと、いったい何があったのかしら。ああ、そうだったんだわ」
ここに詳しいことは書けません。歳月は人の哀しみを和らげ、また新たな希望を持ってきてくれます。
ひとすじの冷たい風がわたしを通り抜けました。
わたしが声をするほうを見ると丘の上に満開のソメイヨシノの木がありました。
「まあ、あなただったのね。びっくりしたわ」
この写真はその時に記念に撮ったものです。とても美しい春のはじまりでした。去年ソメイヨシノが満開だったのはこんなわけがあるからです。
しばらくしてたくさんのカメラマンが来て、いつもの花見山に戻りました。誰もわたしとそのソメイヨシノとのお話を聞いた人はいないと思います。
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投稿者 kiki : 21:18
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